タイトルの通りです。
年末調整で配偶者控除・扶養親族等控除をする場合、所得をきちんと確認せず扶養にしていて、もし所得が超過していた場合は、税務署から勤務先へお手紙が来ます。
そちらの社員の〇〇さんの配偶者は所得が超えていませんか?
超えていたら、3年分チェックしてください。
3年分の所得超過がありましたら、同封の紙に記入して税務署へ提出してください。
所得が超過していてた場合は再度計算を行い超過分の納税は納付してくださいね。
ざっとこんな感じです。
どうして税務署からこんな手紙がくるの?どうして税務署は分かるの?と思うでしょう。
それは市役所の情報から税務署に情報がまわっているからでしょう。
年末調整後、税務署へは個々人の源泉徴収票は役員や高額な給料をもらっている社員の分しか送りません。ですから、特定の人でないと税務署はなかなか所得を把握できないはずです。
ではなぜかというと、企業は年末調整後の源泉徴収票を住所地の市町村へ送ります。(本当の書類の名前は源泉徴収票ではなく給与支払報告書です。)
市町村は各企業から送られてきた給与支払報告書を住民台帳に紐づけしていくのでしょう。
そこで、
この人、配偶者を扶養配偶者として年末調整しているけど、配偶者の所得は収入で1,030,000円(所得380,000円)超えているよね?!
控除金額間違っているよね?!
じゃ税務署から連絡してもらおう!
こんな流れなんだと思います。
ですから、どうせバレないだろう、これくらい大丈夫だろう・・・
と適当に年末調整をしていると、ちょうど翌年の秋以降から税務署から続々とお手紙が届くようになるのです。
会社が大きければ大きいほど年末調整書類を早めの提出して欲しいと促してくるかと思います。12月のお給料がいくらかなんて分からないし、また、年を超えてやっと源泉徴収票がもらえたり、年末に特別ボーナスがもらえたりして年末調整で申告した所得を配偶者が超えてしまうことだってあるでしょう。
そんな時は・・・
確定申告しましょう!
確定申告で税務署に正しい配偶者控除額を申告して差額を納税しておけば、自動で市町村へも連絡が行くことになっていますので楽です。また、年末調整で配偶者の所得を概算で多く申告していたため控除額が少なかった場合には納税ではなく還付となります。
確定申告は3月15日までだから、と思いがちですが、3月15日以降も確定申告できます。
今はインターネットでも申告できますし、プリンターで印刷して郵送だって可能です。
気づいた時に確定申告しておくとドッキリしなくていいです。
平成30年からは配偶者特別控除の枠が広がって、本人の所得が900万円までの場合、配偶者の収入が150万円(所得85万円)までは38万円控除を受けることが出来ます。収入150万円超の場合も201万円くらいまでは段階的に配偶者特別控除が使えます。
配偶者控除の例をだしましたが、一般の扶養親族には特別控除はありませんが扶養親族も同様です。大学生のお子さんバイトで結構稼いでいませんか?年金受給者のお母さんを扶養にしたけど、実際もらっている年金が多かったことを税務署の指摘で知った、そんなこともあるかもしれません。
税務署、市町村は追いかけてきます。そうでないと公平を欠きますから。
年末調整時に正しい所得を把握して控除対象であるか、の判断をすることがもちろんベストです。しかし、あとから間違いに気づくことだってあるはずです。そんな時には確定申告をする、これが良い方法です。