平成28年確定申告真っ最中の今ホットな話題を!
平成28年中にマイホームを購入した人は3月15日までに確定申告をすればお金が返ってきますよ、と不動産会社から言われていることでしょう。住宅、マイホームを取得した人が所得税の還付を受ける時の有名どころは、「住宅借入金等特別控除」です。
住宅借入金等特別控除
マイホームを取得するときに銀行からの借入、いわゆる住宅ローンを使ってマイホームを取得した場合に、住宅借入金等特別控除という制度が適用されます。この住宅借入金等特別控除を使うと、一般住宅の場合、住宅借入金の年末残高4000万円の部分に対し10年間借入金の残高の1%の控除をを所得税額から引けるので、確定申告により還付してもらえます。
例えば年間所得税を30万円納付済みで、住宅借入金の年末残高がが2800万円だとすると、2800万円×1%=28万円。28万円の還付を受けることができます。
よく勘違いするところですが、住宅取得時、不動産会社の方から、年末調整で今年購入すれば4000万円まで1%控除があるので40万円戻ってきますよ、的な話です。年間40万円以上所得税を納めている人であればマックスの40万円の還付を受けることができます。しかし、年間10万円しか所得税を納めていない人は10万円しか戻ってきません。還付は納めている所得税以上は返ってきません。マイホーム取得時は本当に慎重さが必要です。大きな買い物なので。中古物件でも使える控除ですが、建築年数などの要件もありますので、さらに慎重を期すところです。
認定長期優良住宅・認定省エネ住宅に係る控除額の特例
新築または建築後使用されたことのない認定長期優良住宅を住宅ローンを使って購入した場合には、確定申告によって住宅借入金の年末残高が5000万円以下で1%控除できます。
認定長期優良住宅というくらいですから、基準をクリアしている物件だけに使えるので控除額も増えるのですね。
特定増改築等に係る控除額の特例
特定増改築等に係る控除額の特例は、すでに住んでいる住宅にバリアフリー工事や省エネ改修工事を含む増改築等を行った場合かつ、特定増改築用の借入をしている場合に使える控除です。マイホームを取得したわけではないから確定申告は関係ないと思っていいたら該当した、通常の住宅借入金等特別控除は中古物件で年数が古い場合は使えませんが、この特定増改築等に係る控除額の特例が使える場合もあるので、該当するかは絶対調べた方がいいと思います。該当すれば確定申告で還付を受けることができますから。
ここまでの3つの住宅ローン控除は、住宅ローンありきの税額控除でした。でもキャッシュでマイホームを購入してしまう人もいますよね。そんな人にも使える控除もあるので、さらに要チェックです。
それから簡単にサラッと特徴を書きましたが、他にも要件がありますので、必ず税務署で尋ねて確認を取ることをおすすめします。今のシーズンであれば各地で確定申告センターが開設されているので、必要な書類を持って行かれることをおすすめします。住宅取得の場合は、なかなか自分で書類を書き起こすのは難しいと思います。
認定長期優良住宅・認定省エネ住宅の新築等に係る所得税額の特別控除
特定の改修工事に係る所得税額の特別控除
多世帯同居改修工事に係る所得税額の特別控除
耐震改修に係る所得税額の特別控除
上記4つの特別控除は住宅ローンがなくても使える控除です。
見るからに難しそうな控除に見えます。平成28年中にマイホームを取得、すでに住んでいる住宅の改修を行った場合には使える控除もあると思いますので、その時は一度税務署へ尋ねてみてもいいと思います。それから今年、平成29年以降にマイホーム取得や改築等を考えている方は、どういう控除があるのか、使えるか、を調べたうえで動くのもありだと思います。
銀行や不動産会社の言われるがままではなくて、自分で調べて裏付けを自分で取って動くのが一番だと思います。
会計事務所に勤めていてもこんなに住宅取得・改修の控除があるのは知らなかったです。日々制度は変わるし、更に勉強が必要ですね。。。