阪急電鉄「働き方啓蒙」中づり広告「月50万円」に「不愉快だ」など批判、掲示とりやめ 毎日新聞より
ヤフーニュースに出ていたニュースです。
毎月50万円もらって毎日 研究機関 研究者/80代 |
上は阪急電鉄の中づり広告で、働く人への啓蒙(けいもう)メッセージだそうです。
結局10日で広告を取りやめることになったそうですが。
私は会計事務所職員でもあり、ファイナンシャルプランナーなので、FP目線で見てみます。
まず、毎月50万円もらう、という表現は、手取りを表していると思います。
手取りとは、社会保険料、源泉所得税、住民税が差し引かれたあとの金額です。
逆算していくと、
手取り金額50万円とした場合 | |
総支給 | 700,000円 |
社会保険料(健康保険料) | 39,542円 |
社会保険料(厚生年金) |
56,730円 |
雇用保険料 | 2,100円 |
源泉所得税 | 47,100円 |
住民税 | 50,000円 |
差引計 | 504,528円 |
ざっくりですが、手取りで50万円もらおうとしたら、総支給は70万円です。
賞与は考えないとしても、年収840万円です。
投稿は80歳代となっていますが、50歳代としても、どれだけの人が年収800万円もらっているのでしょうか。手取りで50万円手にする人がいるのでしょうか、という話ですね。
実は、私、上司の給与明細を見たことがあります。
もう時効だと思うので、書きますが、昔勤めていた会社の上司です。私が20歳代前半のころにその上司は40歳代後半、50歳より少し前だったのでは、と思います。
いわゆる大会社で、営業部門の課長職でした。
いくらだったと思います?
45万円くらいだったと記憶しています。
その元上司は、生き甲斐のない生活を送ってなくて、仕事に趣味に(釣りと飲み会)にと忙しそうでした。
当時の私の給料は、その金額の3分の1くらいだったかな。こっそり見て、かなりビックリしたのですが(金額の大きさにです)、50歳くらいになったらこれくらいもらえるんだ…と私なりに納得したのです。今考えれば、当時は総合職、一般職とあった時代ましてやその上司は営業職。私が50歳になったとしてもそんなにもらえることはなかったと思います。世間知らずでした。
そして現在、私は会計事務所に勤めているわけですが、お客様の給与計算や、年末調整、確定申告をします。しかし、そんなにたくさんもらっている人、あまり見たことがありません。
若かりし頃、たまたま目にした上司の給与明細は、たくさんもらってる方の給与明細だったようです。
今回の阪急電鉄の中づり広告の話に戻ります。
不愉快になったと物申したのは、恐らく手取りで50万円もらってない人で、一生懸命働いて働いて、生活のためにやっと30万円もらっている域の人とそれ以下の人たち。それから手取りで50万円もらってはいるけれど、生き甲斐がなくても会社を辞めることができず、こちらも頑張って働いている人ですよね。
みんないろんな事情を抱えているのです。
30万円だけど、仕事が楽しい。
この だけど に反応してしまうんです。
私なら30万円ももらって、その上仕事が楽しい!とあれば最高なのにな、と思うことばかりなので、 朝から電車で、こんな落ち込むような、投稿者の自慢ともとれるような記事を見ると、ため息と怒りしかありませんね。
一生懸命生きているのに、報われない感を余計に感じさせられます。
これからどうしたらいいんだろうと、悩んでも考えても答えは出ないけれど、何か自分にプラスになるようなこと、将来の自分へあげられる何か、を見つけたい感にかられます。
将来が心配だから、貯金に励む、もいいだろうし、
貯金の利息って微々たるもの。だったらお金を貯めながら、投資もしてみよう。
投資もいいけれど、長く働くために、体力づくりもいいよな。
そして、体力だけでなく、能力づくりとして資格取得もいいかもしれません。
芸は身を助く
資格が芸とイコールがどうかは自信ないですが、いざという時の、自分を支えてくれるものかな、と思います。